犬服のオーダーメイド専門店《わんわんテーラー》です。

突然ですが、私は肉球の匂いが大好きです。
あのほんわかとしたポップコーンのような香り。
いつも匂っては癒されています。
私みたいな方結構いらっしゃると思うのですが、変かな??
今日は、肉球についてのお話です。
動物の足の裏は大きく以下の3種類に分かれることご存じですか?
蹠行動物(せきこうどうぶつ)
足の裏全体で体重を支えます。
歩行によって移動することを主とする動物です。
【例】ヒト、ニホンザル、ヒグマ、ツキノワグマ、アナグマ、ネズミ科、リス科、ウサギ科
蹄行性(ていこうどうぶつ)
体重を支える指先を保護するために爪の変形した蹄(ひづめ)が発達しています。
走ることに適しています。
【例】偶蹄類(シカ、イノシシ、カモシカなど)奇蹄類(ウマ、サイ、バクなど)
指行動物(しこうどうぶつ)
肉球で体重を支えます。
常にかかとをつけずにつま先立った状態です。
【例】イヌ科(イヌ、キツネ、タヌキ)、ネコ科(ネコ)、イタチ科(イタチ、オコジョ、テン)
指行動物の肉球には独自のぷにぷにとした触感があります。
皆様もご存じのとおり、肉球には毛が生えていませんね。
表面は厚い角質層に覆われていて、その下には弾性繊維、コラーゲン、脂肪組織が網目状になっています。
肉球には汗腺が発達しており、大切な体温調整機能を持っています。
肉球の主な役割は足を保護することです。
足の裏を硬い地面から保護し、足場が悪いところでも足にダメージが出ないようになっています。
獲物を捕るときに足音を消す役割もあります。
最も重要なのが感覚器官としての役割です。
肉球にはたくさんの神経や血管が張り巡らされています。
痛覚や触覚、圧覚、温度などを感じ取ることができます。
ワンちゃんの肉球には動脈と静脈が近くを並走するという、特殊な血管の配置になっており、冷たい地面に足を付けたことで冷やされた静脈内の血液が、すぐそばを流れる動脈の血液に温められる構造になっています。
また、肉球の表面は細かい円錐状の突起が集まっています。
これらは、ずっと昔、ワンちゃんのご先祖様が雪の降るところに住んでいたオオカミのだったことに起因するようです。
オオカミは雪が降る寒い環境で暮らしているため、冷たい地面や雪が積もった地面でも凍傷にならないために、また滑らず容易に走れるように変化したのではないか、と考えられています。
このようにワンちゃんにとっても大切な肉球ですが、普段の生活でトラブルに見舞われることもあります。
怪我をする。
外を歩いた際に思わぬ怪我をしたり、濡れた地面を歩くと角質層がふやけて傷が入る場合があります。
放置すると化膿や炎症を起こす場合がありますので早めに手当てをしてあげてください。
火傷をする。
夏場、暑くなったアスファルトを歩いて火傷をすることがあります。
散歩前には地面を触るなどして温度を確認しましょう。
早朝や夕方の涼しい時間帯に散歩にいくようにしましょう。
乾燥やひび割れ
ワンちゃんをシャンプーしすぎると肉球の油分も失われるため肉球が乾燥することがあります。冬場など乾燥が進むとひび割れを起こす場合もあります。
過度なシャンプーは避けると共に、肉球用の保湿クリームもありますので活用されると良いですね。
ワンちゃんの身体を支える肉球はとても大切な部分です。
ワンちゃんが健やかに過ごせるように定期的にチェックしてあげてください。