イッか~ん

犬服のオーダーメイド専門店《わんわんテーラー》です。

皆さん、イカはお好きですか?

お刺身でも天ぷらでももちろん美味しいイカちゃん。

筆者は最近、炙りイカの天ぷらにはまっています。

一夜干しを軽くあぶってから小さく切って天ぷらにするのですが、プリンプリンでうまみがぎゅーってなります。

七味マヨネーズとの相性はばっちりで、芋焼酎のソーダ割がいくらでも進みます。じゅるり。

こんなにおいしいイカですが、ワンちゃんには与えてはいけないことご存じですか?

生のイカにはチアミナーゼという酵素が含まれています。

ワンちゃんはご飯から取った炭水化物を分解するときにビタミンB1を使います。

チアミナーゼはビタミンB1を分解してしまう働きがありますのでビタミンB1が欠乏し、チアミン欠乏症を引き起こす可能性があります。

チアミン欠乏症とは我々人間にも起こりうる病気で、通称「脚気(かっけ)」とも言われます。

ワンちゃんに起こる症状としては疲れやすく、すぐにうずくまる様になったり、ふらふらと歩行障害がおきる、視力障害、嘔吐などが見られます。

イカを大量に食べてしまったなどでチアミン欠乏症が酷い場合には最悪、昏睡状態に陥って亡くなってしまうこともありますので注意が必要です。

また、生のイカの体内にはアニサキスの幼虫が潜んでいる場合があります。

アニサキスは線虫と呼ばれる糸のような体つきの寄生虫のことです。

本来、アニサキスは自分が潜んでいる魚やイカが食べられていくことでどんどん寄生する相手を移し、最終的には大型海洋哺乳類(クジラ、イルカ、アザラシなど)の消化器官で成虫になることを目指しています。

この過程の中で、たまたまワンちゃんのお腹に入ってしまうと胃や腸の粘膜に食いつき暴れまわります。

こうなると激痛を伴います。

上述したチアミナーゼは熱を加えるとビタミンB1を分解しなくなりますのでチアミン欠乏症は引き起こされなくなります。

また、アニサキスも火を通すと死んでしまいます。

じゃ、イカは火を通したらあげれるのじゃない?と思われる方もいるかもしれません。

でも、イカは私たち人間にとって消化の良い食材ではありません。

もちろんワンちゃんにとっても同じです。

考え方はそれぞれですが、いろんなリスクを持つ食材をわざわざ与えなくてもワンちゃんの体に良い食材は他にもたくさんあるな。とは思います。