あくびはうつる

犬服のオーダーメイド専門店《わんわんテーラー》です。

眠る前ゴロゴロしているときや、車を運転しているときに不意にでるあくび。

何故か隣に乗っていると高確率でうつったりして不思議ですよね~。

よくよく観察してみるとワンちゃんもあくびって結構してますよね。

今日はワンちゃんのあくびについてのお話です。

ワンちゃんは私たち人間と同じように様々な理由であくびをしています。

*眠たいとき

無意識の内に起こる生理現象の一つです。

これまでは脳内に酸素を行き渡らせるためにあくびをしていると考えられていましたが、最近の研究ではあくびによって脳の温度を調整し、覚醒水準を上げようとしているのではないかという説が有力です。

*飼い主さんにつられた

まさに人間のも起こる現象ですが、親しい人間同士であくびがうつるのは、その相手に対する共感や関心がベースにあるからと言われています。

ワンちゃんも群れで生きる社会性を持った動物ですので同じようにワンちゃん同士でもあくびが伝染します。

種を超えて人間のあくびがうつることも証明されています。

これは社会的コミュニケーションの一つと考えられています。

*カーミングシグナル(ボディランゲージ)として

ワンちゃんはじゃれあったりしている時に相手や自分が興奮している気持ちを落ち着かせるためにあくびをすることがあります。

『落ち着こうよ』という合図をだしているのです。

*ストレスを解消するため

ワンちゃんも様々なストレスを抱えています。

例えば小さな子供の相手や、動物病院での待ち時間など我慢をしなくては行けない場面であくびをすることがあります。

メカニズムはハッキリとはしていませんが、ストレスや緊張で興奮状態になっている脳をクールダウンするためかもしれません。

ここまでは普通のあくびと言えます。

また人間でもそうですが、ワンちゃんは体調が悪いときにあくびをすることがあります。

以下のような例もありますので参考になさってください。

*貧血

出血性貧血(ケガなど)、溶血性貧血(タマネギ中毒:食べ物起因、バベシア症:寄生虫起因)、遺伝性貧血、腫瘍など様々な理由で発症します。

疲れやすく元気がなくなるだけでなく、あくびも増えます。

口腔内の粘膜を見ると白っぽくなっているので見分けがつきます。

*低血糖

食事量が不足していたり、 すい臓の腫瘍 、寄生虫感染による嘔吐下痢、ウイルス感染が原因で引き起こされる場合があります。

脳内の血糖値が下がりすぎている状態で、フラフラ足元がおぼつかなくなったり、生あくびが増えます。

*てんかん

脳の構造に異常はないものの、機能に異常があることによりてんかん発作が起こります。

あくびが増えることがてんかん発作の予兆になっている場合があります。

大きな発作では体が硬直して手足をバタバタさせたり(けいれん発作)、あごをかみしめる、鳴く、排便・排尿するなどの症状が見られます。

てんかんのくわしい原因はわかっていませんが抗てんかん薬での治療が可能です。

*うつ病

ワンちゃんも過度なストレスなどによりうつ病を発症することがわかっています。

飼い主さんにはわからないちょっとした変化でもワンちゃんはストレスを感じることがあります。

この場合、不安や緊張をやわらげようとあくびが増える傾向があります。

ストレス度が上がると、手足を過度に舐めたり、毛をむしる、かじるなどの自傷行為が見られることもありますので、ストレスを取り除くように工夫しましょう。

何気なく出ているあくびですが、体調のバロメーターにもなりうる仕草です。

普段からワンちゃんの様子をよくよく観察してあげてください。