ゴハンの時は競争しない

犬服のオーダーメイド専門店《わんわんテーラー》です。

ワンちゃんの食事シーンを見ると、お皿をひっくり返しそうなほど、すごい勢いでがつがつと食べているのを動画で見かけることがあります。

ワンちゃんは優れた嗅覚を持ちますが、味覚はあまり発達していません。

歯で獲物を引き裂いて丸呑みする口の構造をしています。

また、ワンちゃんの祖先は群れで獲物を狩っていました。

毎日獲物が取れるわけでもなく、せっかく獲った獲物を他の動物に横取りされることもありました。

そのため、手に入れた獲物を失わないように、急いでお腹の中に入れてしまう食べ方をしていました。

この食べ方を本能的に持っているワンちゃんは味わうということが苦手です。

しかしこの早食い、実はあまり良いものではなく、満腹感が出にくいため肥満の原因となったり、吐き戻しや消化不良を起こす原因となります。

とは言え、ゆっくり食べなさいと言ってもワンちゃんは聞いてくれませんが、ゆっくり食べれるように飼い主さんが工夫をしてあげることはできます。

多頭飼いの場合、他のワンちゃんに取られないように急いで食べる場合があります。

各自にお皿を準備し、スペースを十分確保するようにして、あまり近くにお皿を並べないようにしましょう。

フードをお湯でふやかしたものを適温に冷まして与えるのも効果的です。

水分を一緒に取ることとなりますので、通常のドライフードよりも満腹感を得やすいですし、消化吸収もよくなります。

温かいフードを喜ぶワンちゃんもいますね。

一度にあげる量を減らし、ご飯の回数を増やすのも一案です。

空腹感が減りますし、一度に食べる量が減ることで胃腸への負担も減ります。

他にもペットグッズで早食い防止用のお皿が販売されていますのでそちらを利用するのも良いでしょう。

早食い防止のお皿には様々なものがありますが、最もポピュラーなのはお皿の中に突起があるものです。

マズルの長いワンちゃんには突起が長く、お皿が深いものがお勧めです。

逆に短頭種(はなぺちゃ)のワンちゃんには突起が短く、お皿が浅めのものがお勧めです。

ドッグフードを入れた時に突起の上まで盛り上がるようではお皿が小さすぎるのでワンちゃんの種類や大きさに合わせて、突起の長さやお皿の大きさのバランスが良いものを選びましょう。

ひっくり返して食べる賢いワンちゃんにはプラスチック製のものより陶器製のものの方がいいですね。

ワンちゃんのお皿を置く高さにも気を配ってあげるとずっと食べやすくなります。

専用のスタンドを準備しなくても、うちではホームセンターに売っている壁に付けるコの字型の棚を床に置いて利用しています。

ワンちゃんが落ち着いてごはんを食べれるように色々と工夫をしてあげてください。